★******★理事会報告  2002/11/26★******★

◆議題1 非核三原則法制化研究会づくり 根本提案◆

根本提案 先日、被爆者問題の研究会(被団協)で、非核三原則法制化の運動を進めようという話しになり、反核法協で法文化して欲しいと要請された。理事会で検討を。
結論   8月総会で決定した「来期の方針」の中に「非核三原則法制化をめざす」ことがある。被団協の要請を受け、非核三原則法制化のための研究会を「核フォーラム」の若手メンバーなどにも入ってもらってつくり、どういう条文にするのか等、検討する。担当は根本理事。



◆議題2 IALANA会議および総会報告 山田寿則氏◆

 ドイツのマールブルグで開催された会議に参加し今朝帰国した。詳しくは12月7日の「核フォーラム」と、次号の「反核法律家」で報告する。IALANA総会報告は、浦田先生に書いていただく。
 11/22 マールブルグ市長のレセプション 
  スケジュール上、浦田賢治先生も山田も間に合わず。
 11/23 公開研究会議 
主催:IALANAドイツ、マールブルグ大学社会学研究所、紛争リサーチセンター。
  参加者:30人程度。
  開会挨拶 ピーター・ベッカー(「IALANAドイツ」の会長)
  報告者:IALANAだけでなく、他団体からも。
   @オリバー・マイヤー(米国のNGOの「軍備管理協会」)報告・・・核能力と軍備管理について。
    マイヤーは、「北朝鮮は核を保有している。一方、イラクは核査察で核能力は押さえられ、IAEA報告によるとイラクは核開発はしていない。にもかかわらず、米は攻撃しようとしている。明らかにダブルスタンダードだ」と批判し、軍備管理は難しいが武力による対応は抑止にならないと述べた。
   Aピーター・ワイズ(IALANA会長)報告・・・国際法の侵食に関する分析/ブッシュ政策文書/NPR(核態勢見直し)/小型核。
    国際法の侵食ということで、NPRや小型核の問題も取り上げつつ、IALANAのスタンスを示した。ピーターの考えの骨子は、先制攻撃ではなく戦争の抑止が大切であること、IALANAの存在意義は反核であり核は全ての問題の基本にあるということ。
   Bジョン・バローズ(IALANA国連事務所)報告・・・国際法のもとでの各国の核軍縮義務。
バローズは、ICJの勧告的意見の「核軍縮義務」がNPTの中でどのように認識されたか、各国のNPTへの対応が、各国のあり方のメルクマールだと述べた。
Cドイツの「人道同盟」代表者の報告・・・対テロとドイツの国内法。
 市民の自由が制限され管理が強化された現状の報告。
Dディーダ・ダイゼロス報告の代読・・・対イラク国連決議/対イラク戦争にドイツ領土や基地を使用する問題。
Eアラン・ウェア・・・戦争に反対し核軍縮を進めるための世論の形成。
 アラン・ウェアは、「虎(核保有国)を飼いならすべき」との立場。
Fソウル・メンドロヴィッツ報告・・・平和のためのグローバルアクション:戦争廃絶への道。
 ソウルは「核兵器廃絶は戦争の廃絶なしにはありえない」という立場で、「戦争防止地球行動」論を展開。戦争は犯罪であるし、戦争に対する概念の転換が必要だと強調し、戦争が犯罪であるなら、開戦の権限も大統領ではなく司法府が持つべきで、であるなら大統領逮捕権も司法府が持つべきであると述べた。
Gパネルディスカッション
3 12/24 IALANA総会  総会報告は、後日浦田教授が作成することになっている。
  @ 人事承認 
     執行委員会 会長   ウィラマントリー(本人承諾済み)
           事務局長 ピーター・ベッカー(IALANAドイツ会長)
           会計   オットー・ジャッケル(IALANAドイツ)
           副会長  ピーター・ワイズ
           副会長  ビーセン
     副会長  (上記2名以外) 浦田賢治等8人+イタリアから1名(未定)
     理事   君島東彦等6人
  A EU憲法づくりへの参加について
   IALANAドイツから、「EU憲法をつくろうという運動があり、その中に戦争禁止を盛り込もうという提案なども出されている。IALANA    がこの運動に関わるかどうか?」提案され、地域の問題に国際組織が口を出す意味があるのか、IALANAドイツが関わればいい    のではないか等の意見が出された。
 B IPBとの連携
  EUの議会プロジェクトをやっているIPBから、IALANAに、武器輸出禁止などで参加を呼びかけ。
  参加が承認された。
 C IALANAの3つの事務局(北部=ドイツ、南部=ニュージーランド、国連=ニューヨーク)からの報告書は出ていない。
 D 対イラク戦争に反対するIALANA声明採択
 E 次回IALANA総会開催地は英国を予定。



◆議題3 カレンさん来日と今後の課題 報告 池田眞規◆


・ 講演会について、メディアにあまり取り上げられなかったわりには、よく人が集まってくれた。
・ 10/30の4人の「被爆者との対話」(肥田舜太郎、山口仙二、吉元トキ子、林京子)で、カレンさんは被爆者とはじめてじっくり話しをすることができて感銘を受け、広島・長崎、被爆者について世界の人々に語ることを約束した。カレンさんは各国の要人と語る立場にあり、「上から語る」ルートがはじめてできたことになる。また、カレンさんは肥田医師を誘い、医師が2月にコスタリカに行くことになった。
・ カレンさんとの「覚書」
カレンさんは来日中、日本の新聞で憲法調査会報告などを見て心配し、何ができるかと聞いてくれ、「日本のマスコミが市民の声を取り上げないなら、私がマスコミにも議員にも手紙を書こう」と言ってくれた。
そこで、今後、それぞれに、また一緒に何ができるかということで、カレンさんと覚書をつくった。カレンさんは「覚書は赤ん坊です。育てましょう」と。(「覚書」は別紙)

次回理事会     2003年1月29日 15:00-    終了後、新年会
次々回理事会    2003年3月20日 15:00-