核兵器の廃絶をめざす日本法律家協会
 
 
 
 
  意見 >>> 日本反核法律家協会(JALANA)に関する資料
 2009年7月16日、コスタリカのプンタレナス港に停泊するピースボート船上にて、「平和憲法をいかして、地球の軍縮をすすめよう」とのテーマで「憲法9条&12条会議 inコスタリカ」が開催されました。憲法12条というのは、コスタリカの平和憲法で軍隊をなくした条項です。
  この「憲法9条&12条会議」の共催は今のところ、ピースボート、国際反核法律家協会ラテンアメリカ支部のほか、コスタリカ大学法学部、日本国際法律家協会、グローバル9条キャンペーン、日本反核法律家協会などの各団体です。
  昨年5月の「9条世界会議」最終日に、コスタリカより参加のカルロス・バルガス博士から、「この9条世界会議の成果をいかし、次に生かすための討論の場を、コスタリカでホストしたい」との発言がありました。今回の7月の会議はその発想から生まれたものです。
  日本反核法律家協会もこの「憲法9条&12条会議」にメッセージを送りました。

日本反核法律家協会から
憲法9条&12条会議へのメッセージ

 日本反核法律家協会は憲法9条&12条会議の成功を祈ってここにメッセージを送ります。当協会は、核兵器の廃絶と被爆者の支援を目的とした法律家の団体です。当協会は国際反核法律家協会(International Association of Lawyers Against Nuclear Arms = IALANA)の構成団体でもあります。私たちは、核兵器廃絶を推進するために、核兵器の使用または威嚇の違法性に関する国際司法裁判所の勧告的意見を求めた世界法廷運動などにおいて、大きな役割を果たしたと自負しています。現在は核兵器を包括的に禁止するモデル核兵器禁止条約を推進し、核兵器廃絶条約の締結を目指して日々努力しています。
  日本反核法律家協会は、戦争と軍事力の廃絶は全ての被爆者と人類の長年の願いであることを再度主張します。そして武力を放棄し、紛争の平和的解決を追求する日本国憲法第9条とコスタリカ共和国憲法第12条の理念に強く賛同します。私たちは、この2つの憲法の平和条項は世界平和を推進する上で極めて重要な役割を果たし、核兵器のない世界を構築するという私たちの目的にも合致するものであると認識しております。
  日本で憲法9条を改正し、海外に軍隊を派遣しようという考えに対抗するために、コスタリカがどのようにして非武装主義を1980年代の地域紛争の解決に活かしてきたのかを学ぶことはとても重要なことでしょう。コスタリカの経験は、武力行使に訴えることなく対話と外交に基づいた紛争の平和的解決の道を追求するよう日本と世界の人々を導いてくれるでしょう。コスタリカと日本は、憲法に定められた平和条項を維持し、活かし続け、紛争を平和的手段で解決するよう世界をリードしていかなければなりません。憲法9条&12条会議はこの目的を達成するためのすばらしい機会となるでしょう。この会議はまた両国の協力と友好を高める上でも重要なものとなるでしょう。会議の成功をお祈りします。
2009年7月9日
日本反核法律家協会会長
弁護士 池田眞規