第1部
みなさんこんにちは。こんばんは。IALANAとJALANA共催のウェビナー 「過去をふり返り未来を見据える:核被害者に正義を!」にようこそ。 私は、第一部の司会を担当します、奈良大学教員の高橋博子と申します。大学で歴史学を教え、アメリカ史、そしてグローバル・ヒバクシャ研究をしております。
「過去をふり返る:原子爆弾及び核実験の被害者を支援してきた法律家たちの経験から学ぶ」の第1セッションは、3つの部分からなります。本ウェビナーの開会にあたっての挨拶そして問題提起、原子爆弾及び核実験の被害者を支援してきた3人の法律家によるプレゼンテーション、そして質疑応答です。
まず、日本反核法律家協会(JALANA)事務局長森一恵弁護士より開会挨拶・問題提起をいたします。次に国際反核法律家協会(IALANA)共同会長の佐々木猛也弁護士より「日本の法律家による被爆者援護の闘い」と題して報告していただきます。そして、在韓被爆者救済に長年取り組んでこられた崔鳳泰弁護士より「在韓被爆者救済のとりくみ」についてお話しいただきます。最後にJALANA副会長の内藤雅義弁護士よりビキニ訴訟について、そして映像の紹介をしていただきます。
(第1部のおわりに)
パネリストの皆さん、そして質問をくださった皆さん、ありがとうございました。私は主にアメリカの公文書を通じて、原爆・核実験によってどのように人々が被災し、隠されてきたのかを研究しているのですが、アメリカ国立公文書館の言葉として「過去を保全することは未来を守ること」という言葉があります。森弁護士の問題提起や各弁護士の報告にあるように、本ウェビナーはまさしく、歴史に向き合い、現在なお苦しんでいる核被災者への支援、そして核兵器禁止条約によって未来を守ることを、世界の法律関係者をはじめとする皆さんで考えるためのウェビナーなのだと思います。この後、第二部「未来を見据える:被害者支援と環境回復の今後―核兵器禁止条約(TPNW)と現行国際法とりわけ人権法の活用」をはじめます。